ハスキーボイスが魅力的な女性アーティスト5選
男性アーティストはハイトーンボイス派、女性アーティストはハスキーボイス派な、ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。ハイトーンボイスの女性アーティストは、声が透き通り過ぎてうるさいので苦手。ハスキーボイスは癒しパワーにあふれていると思っています。
ということで、現在ヤマノがハマっているハスキーボイスな女性アーティストを5人ご紹介していきます。
- 1.Dua Lipa(デュア・リパ)
- 2.Grace VanderWaal(グレイス・ヴァンダ―ウォール)
- 3.Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)
- 4.Bea Miller(ビー・ミラー)
- 5.Norah Jones(ノラ・ジョーンズ)
1.Dua Lipa(デュア・リパ)
トップアーティストとしてバリバリ活躍中なので、知っている人も多いと思います。
カルヴィン・ハリスやマーティン・ギャリックスなど、名だたるアーティストとフィーチャリングも果たしています。
ダンスミュージック系のノリのいい曲が多いですが、ハスキーボイスのおかげでうるさい印象はゼロ。気持ちよくカラダを揺らせますよ。
ヤマノのテンションが上がるのは、特にこの3曲。
▼One Kiss
▼Scared to Be Lonely
▼IDGAF
2.Grace VanderWaal(グレイス・ヴァンダ―ウォール)
ウクレレを弾きながら、独特なハスキーボイスで歌うシンガーソングライター。実は12歳でデビューして、現在14歳。まだまだ若いけれど、規格外の才能から大注目のアーティストです。
歌唱力の高さ、ソングライティングの才能、癒しのハスキーボイス――。必聴なので、とりあえず1曲聴いてください。
▼Clearly
▼Escape My Mind
▼Beautiful Thing
3.Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)
ため息交じりの歌声が、とても綺麗です。ビリーも若くて、現在の年齢は16歳。寂しさがただよう音楽をつくる、シンガーソングライターです。
たとえば『lovely』という曲はうつを題材にしているらしく、実際にMVも暗め。この曲では、Khalidがfeat.で参加しています。若い才能が組み合わさって作られた曲なんですね。KhalidもKhalidですから、暗いテンションの曲も納得です。とても良曲ですよ。
▼lovely
▼come out and play
▼ocean eyes
4.Bea Miller(ビー・ミラー)
幼さのあるハスキーな声が、甘くてかわいいアーティストです。少し気だるさのある楽曲が多い気がします。オリジナルアルバム以外にカバーアルバムを出していて、こちらではケイティ・ペリーの『Roar』などをカバー。ゆったりした雰囲気でリラックスタイムにぴったりなアレンジになっていました。
▼repercussions
▼like that
▼S.L.U.T.
5.Norah Jones(ノラ・ジョーンズ)
独特な雰囲気をもつジャズシンガーです。甘く可愛い曲調の楽曲が多くて、ノラ・ジョーンズを聴くと、いつもミルクティを飲みながら読書をしたくなります。ジャズってハードルが高そう…と思う人も、ぜひ聴いてみてください。きっと、魅力的に感じると思いますよ。
▼Sunrise
▼Don’t Know Why
▼Thinking About You
一人暮らしで自炊デビューは、一人飯のレシピ本を買うな!
高校を卒業してから約10年。途中で2年ほど実家に帰りましたが、ほぼ一人暮らしをしてきました。ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。
その経験のなかで、一人飯用のレシピ本ほどムダなものはないと学びました。一人暮らしが“現実的な自炊”について本当に考えるべきことは、別にあるんです。
一人暮らし期間は現在もふくめて、きちんと自炊をしてきました。住む場所を転々としていたので、場所によって自炊の内容は変化しているのですが、近所のスーパーに合わせたメニュー選びをしています。
新鮮な魚を売ってたり、冷凍しか売ってなかったり。かと思えば、地場産の野菜を格安で売っていたり、やっすい野菜は外国産の野菜ばかりだったり。スーパーごとに、結構特徴があるもの。だから、作れる料理のレパートリーが増えても引っ越し先では作る気になれない……ということも結構あるんです。
そんななか、どうして自炊が続いているのか……
べつに料理好きでもないですし、マメな性格でもありません。ちょっとしたコツで、気持ち的にも金銭的にも負担を少なく自炊ができるんです。
1.大切なのは、一人分で作らないこと
自炊の本当のコツは、一人分で作ろうとしないこと。だから、一人飯のレシピ本は役に立たないんです。
理由1.材料をちょこちょこ使ってるうちに腐る
“腐る”というのは極端ですが、材料を少しずつ使っていくと使いきるときには傷み気味の状態になると思うんです。特に葉物野菜は、葉の先が黄色くなってしまったり、ハリを失ってくたっとしてきたり。
一人暮らしにとって、食材の鮮度を保ちながら一人用の食事を用意するのは、実は至難の業。だから、一人飯のレシピ本でも作る料理がだんだんと限られてしまうんです。
理由2.適切な栄養バランスを摂れない
“材料を腐らせない料理”を選んでいくと、いろんな材料を使う料理やちょこっとしか使わない材料がある料理は作りづらい。
たとえば、ラタトゥイユを想像してみてください。ズッキーニ、なす、玉ねぎ、トマト、ピーマン、パプリカ……これを、それぞれ一人分の量に分けて一人分のラタトゥイユを作ったとしたら?ほとんどの野菜が一口だけかじったような状態で、冷蔵庫に残されます。そして、次の使い方に悩むんです。
そうすると結局、少しの種類の材料で作れる料理に偏っていきます。これは、どう考えても栄養バランスがよくない。一人暮らしだからこそ体調管理が大切なのに、食事で健康を管理することができなくなるんです。
理由3.一人飯づくりは、無駄が多い
最後に、一人飯づくりは効率が悪いです。
▼一人分の材料を切る
▼一人分の調味料で味を調える
▼一人分の量で調理(煮、焼き、茹で、炒め、などなど)
▼洗い物は調理道具の大きさに差こそあれ、複数人分と同じ数
こんな感じです。作る量は少ないのに、片付けの量は大差があるわけではない。それに、作ってる時間だって大差ないですよ。
だいたい、1食につき調理時間を30分と見積もってみます。平日に作るのは夕食だけ。休日は昼食と夕食。仮に外食・中食なしですべて作ったとすると、1週間で4.5時間、1ヶ月間で約19時間を料理に使うことになります。
これ、結構な時間ですよね。1ヶ月の時間は言わずもがなだし、1週間だって4.5時間だってなかなか。これにプラスして食べる時間があるわけですから、食事に使う時間ってバカにできないんです。
なのに、栄養バランスに問題がある。一人飯レシピでは品数だって少なくなるから、食事の楽しみだって少なめ。これは、効率が悪い上にメリットが少ないですよね。
2.アレンジ可能な料理のレパートリーを増やす
では、一人飯ではなく何を作るのか。
ずばり、作るのは“アレンジ可能なベーシック料理”です。
これを、複数食分作り置きします。私は4食分くらいが多いですね。それを小分けにして冷蔵・冷凍保存するんです。作り置きしているから、食べるときはレンジ等で温めて、ちょっとアレンジをするだけでOK。まとめて作るときは一人飯より時間を少しとりますが、その後がとてもラクなんです。しかも、レンジでチンするだけなので、キッチンから離れてもOK。温まるまで、他のことをしていられるのもイイところです。
では、どんなメニューがいいのか…
たとえば【鶏肉と野菜のコンソメ煮】の活用方法はこんな感じ。
▼そのまま【鶏肉と野菜のコンソメ煮】で1食
▼カレールーを入れて【チキンカレー】にアレンジ
▼トマトペーストを加えて【鶏肉のトマト煮】の出来上がり
▼シチューのルーを加えて【シチュー】に大変身
などなど…ベーシックなものを作り置きしておけば、意外といろんなものに変えられるんですよ。
では、和食バージョンも。
たとえば【ひじき煮】の活用方法はこんな感じ。
▼そのまま【ひじき煮】で1食
▼炒めて汁気を失くしてゴマをパラパラ【きんぴら】に
▼ごはんに混ぜて【ひじきご飯】
▼甘辛お揚げにひじきご飯を詰めて【稲荷寿司】
▼水切りをした豆腐と混ぜて【白和え】
などなど…和食も意外とアレンジが効くんですよ。
こんな風に、変身できる料理のレパートリーを増やしてみてください。そのためには、味付けについて少しだけ注目してみるといいでしょう。ベースの味はコンソメか、鶏がらか、和風か。甘いか、しょっぱいか、甘じょっぱいか、辛いか、甘辛いか、酸っぱいか…。そんな味の“仲間”を探して、ちょっと変えてみるといいでしょう。
結論、一人暮らしの自炊はアレンジ可能な作り置きを作るべき。
ファンタビ第一弾|エディ・レッドメインが尊かった。
ファンタスティックビーストと魔法使いの旅を、今さらエディ・レッドメインファンが観た感想
エディ・レッドメインのことが大好きすぎるヤマノカホ(@kaho_yamano)です。俳優ではエディ、歌手ではティンバーレイクが好きです。永遠の片思い(セクシャリティ的に)は、Pentatonixのミッチです。
そんなエディファンのヤマノですが、実は『ファンタスティックビースト』を観たことがありませんでした。その理由は単純に……
エディにキャラものやらせないでよ!
最高の演技力なのに、イメージついたらどうするの!!!
というものでした。「ハリポタ=キャラが強すぎてキャリアに支障が…」というイメージだったんです。だって、安定的に映画で活躍できているのって、エマ・ワトソンくらいじゃないですか?
ハリポタだけに限らず、ファンタジー系のシリーズものは俳優さんの現実味が消えちゃうから、その後で苦労しそうなイメージがあります。
そこで、ささやかな抵抗として観ていなかったんですが…やっぱりエディをスクリーンで観たい! という気持ちから、ついに観にいきました。TOHOシネマに。
シリーズ第二弾が11月23日公開ということで、TOHOシネマで第一弾を放映していたんです。そこで、いちエディファンとして感想を書こうと思います。
1.エディがキャラもの? どうなのよ……
結論を先に言うと、よかったです。さすが、エディ。大好きです。
エディ・レッドメインは、本当に演技派の俳優さんなんです。
主な出演作は、「マリリン7日間の恋」「レ・ミゼラブル」「博士と彼女のセオリー」「リリーのすべて」。「レ・ミゼラブル」では、ヒュー・ジャックマンの義理の娘コゼットと恋に落ちる青年マリウス役を。「博士と彼女のセオリー」では、今年亡くなったスティーブン・ホーキング博士役を博士がALSを発病する青年期から演じ、アカデミー賞主演男優賞を。「リリーのすべて」では、世界ではじめて性適合手術を受けた実在の人物、リリー・エルベを演じました。
この出演作や役柄からもわかるように、本当に演技派なんです…!(しつこいですね)
そんなエディが演じたファンタビの主人公ニュートは、すごくエディにぴったりでした。魔法動物を思いやる優しい雰囲気が、エディの柔らかな印象とすごくマッチしていました。作品全体も、その優しい雰囲気に包まれていた印象です。
“魔法”や“ファンタジー”というと、どうしてもキャラクターの人間性よりも世界観や性格とは別のキャラ感が際立つことが多いですよね。でも、ファンタビでは一貫してニュートが一人の人間としてスクリーンにいました。
これは、正直に言うと、エディの演技力だけではないと思います。ハリポタやロード・オブザ・リングなどは、そもそも小説がスタートで、映像化を軸に考えられたものではありません。だから、映像化をするときには話を端折らないといけない。そのせいで、人間性というか、登場人物の心理というか、そういう気持ちの部分が薄くなるんだと思います。
でも、ファンタビは映画のために作られているので、その点がしっかりと配慮されている。一般的に100~130分という映画の枠に、対応したカタチで作られているんですよね。そういう背景もあって、ニュートが常に人間らしく自然でいられたんだと思います。
2.ハリポタを観てないと楽しくない?
そんなことはないと思います。ヤマノはハリポタの本も読んだし、映画も観ました。でも、そんな細かいところまで覚えてないので、映画を観ていて「あ、これハリポタの…!」とは一回もなりませんでした。でも、楽しかったです。
これは、舞台設定が大きいんじゃないかな? ファンタビはハリポタよりも昔の話なんです。だから、ハリ―の話はファンタビに登場しません。出てくるのは、ホグワーツという魔法学校の名前とハリポタでは校長だったダンブルドアくらい。だから、大丈夫です。
また、魔法動物はたくさん出てくるけれど、少なくとも第一弾はハリポタほどファンタジーらしくはありませんでした。ファンタジーって世界観が強いから、作品内に出てくるものの知識がすごく必要ですよね? たとえば、魔法の呪文だったり、魔法界の社会構成だったり、悪の集団の組織構成だったり……。ファンタビでも少しはありますが、複雑すぎないのでアッサリと受け入れられると思います。推測できる程度に簡素化されているし、作品に出す設定情報も精査されています。
やはり、映画のために作った作品は、映画では強いですね。
3.このエディが尊かった。
これは、超個人的な感想です。
エディ演じるニュートがサイのような魔法動物に求愛行動をとるシーンがあります。あの、求愛行動をとるエディが一番尊かった……。
動物に対して求愛行動をとって様になる人って、基本的にムツゴロウさんだけだと思うんですよね。でも、ニュートも同じくらい様になってました。さすがエディです。
観ていて恥ずかしくならなかったのは、本当にエディだからだと思います。というか、恥ずかしくなるどころか、むしろカッコよかった。本当に尊かったです。
4.MX4Dはいらない。
ちなみに、今回ヤマノが観たのはMX4Dという席が揺れたり臭いがしたりするやつだったんですが、正直、ふつうの2Dの方が個人的には好みでした。
MX4Dが好みじゃなかった理由を、サックリと紹介します。
吹き替え版だった…
海外映画は、基本的に字幕で観ています。というのも、役者さんの声も含めて“役”だと思うから。男性の主人公って、無駄に声が高めで透き通ってることがありませんか?あの声が、とても不自然に感じるんです。字幕版で観るとわかる通り、意外と役者さんたちの声って低いことが多いんですよね。
声が高いと、それだけで役のテンションが高くみえる。そうすると、キャラが変わってしまう。
キャラが変わったら、もう別の映画じゃないですか。それは嫌だから、ヤマノは字幕派です。
なのに、MX4Dは吹き替え版しかなかった……
席が動いたり臭いがしたりするから、MX4Dはふつうの映画よりも情報量が多め。だから、その情報量による負荷を減らすために吹き替え版しか用意していなかったのかな、と思います。
たしかに、動く映画館で字幕まで追うのはつらい。だから、提供側の判断としては、吹き替え版は正解だと思うんです。
でも、ヤマノの中では重要度は「字幕>>>>>>越えられない壁>>>>>>MX4D」。」だから嫌だった。それだけです。
集中できない...
動くせいでお尻がズリズリ滑ったり、視界の端でフラッシュが光って視線をズラしてしまったり。なかなか集中できませんでした。
これだったら、2Dの方がよっぽど話に入り込めます。
ちょっとの刺激で集中力が切れてしまうタイプは、映画は2Dで観た方がいいかもしれません。急に冷めると、映画の世界に戻れなくなってしまうんですよね。
そういう点からも、「自分が楽しめるのか」を考えてから決めた方がいいです。
値段が高い...
ヤマノはMX4Dと相性が良くなかったので、その相性の悪さと金額を比べたときに高く感じました。
いつもはauマンデーやレディースデーを使っているヤマノにとっては、MX4Dの1200円は高かったです。auマンデーやレディースデーはチケットが1100円ですから、オリジナルの映画よりも高いわけです。
そう思うと、割に合わない印象でした。
まとめ
ファンタビのエディは、いつものエディと同じように尊かったです。役も浮いたところがなく、これならイメージを固められる心配はないな、という印象でした。
ファンタビ一作目がすごく良い感じだったので、11月23日公開の二作目もスクリーンで観ようと思います。
ただ、ストーリーだけ100%の満足はできませんでした。というのも、最後に悪役の正体がわかるんですが、わかりやす過ぎる割に伏線も浅いです。残念。これは、正直もうひとひねり欲しかったです。
ボヘミアン・ラプソディ|孤独は才能を花火みたいに咲かせて散らせる
ボヘミアン・ラプソディ|孤独は才能を花火みたいに咲かせて散らせる
音楽系映画は、映画館で見る派のヤマノカホ(@kaho_yamano)です。できればDolby Atmos(音響がいいやつ)で観たい。というか、聴きたい。けれど、お金がもったいない(+200円?)。という葛藤と、いつも闘っています。貧乏は大変。
ただ、「ボヘミアン・ラプソディ」は、きっとDolby Atmosがおすすめです。ライブシーンが多く大迫力で音楽を楽しめるので、普通の2Dでも楽しかったですが、いい音響だともっと満喫できるはず。
ヤマノはただの2Dで観てしまったので、Dolby Atmosでもう一度観るか悩み中です。
そんな、最高だった「ボヘミアン・ラプソディ」。世界的ロックバンドQueenのボーカル、フレディ・マーキュリーが主人公です。実話ということなので、そこまでネタバレは配慮しないで思ったことを書いていきます。
1.孤独を取り巻く音楽
この映画のポイントは、“孤独”です。まあ、言わずもがななんですが。そして、その孤独な出来事を彩る音楽たちが、すごくいい。
単にQueenの楽曲を聴くよりも、孤独感が浮き彫りになるんです。だからこそ、歌詞の一つ一つがパワーも持っていて、元気をくれる。
孤独って自分はつらいけど、作品に昇華できたときは本当に勇気を与えてくれる作品になるんですよね。とてもエネルギーをもらえます。
だからこそ、映画は「ボヘミアン・ラプソディ」(自由奔放な者の狂想曲)がぴったりだと思います。
2.「ボヘミアン・ラプソディ」って?
この映画のタイトル、「ボヘミアン・ラプソディ」を聴いたことはありますか?というよりも、歌詞をしっかりと理解した上で聴いたことはありますか?
この曲はQueenの曲の中でも一段と孤独感が強めだと、個人的には思っています。
まず、6分間あってオペラ的に構成されているこの曲を全訳するのはキツイので、歌詞の大まかな流れを追っていきますね。(下記にあるのは、ヤマノの意訳です)
これは、現実なのか、ファンタジーなのか?
地滑りに巻き込まれたみたいに、
現実からは逃げられないんだ。
と、主人公ボヘミアンには自分の意思ではどうしようもない現実がある、とナレーションではじまります。そして、フレディ(=ボヘミアン)が「僕は気ままに生きるただの貧しい少年だから、同情なんていらない。風が吹いたって、僕には関係ないことなんだよ」と語りはじめます。
ママ、
ある男を殺したよ。
彼の頭に銃を突きつけて、引き金を引いたんだ。
今、彼は死んだよ。
と、その後は「ある男」を殺した告白がはじまります。そして、ボヘミアンは現実に向き合っていきます。そのなかで、このようなことも言うんです。
遅すぎたよ、人生が終わってしまう。
背骨から震えが止まらないよ。
身体中が痛いんだ。
バイバイ、みんな。
みんなを残して、僕はもう行かないと。
そして、真実と向き合うんだ。
ママ、
死にたくないよ。
ときどき、生まれてこなければよかったとさえ思うんだ。
死ぬ恐怖に震えながら、真実と向き合わないといけない運命を理解している感じかな、と思います。
その後、話は展開していって、神に「死にたくない」と懇願します。そして、ママに「僕を愛したことを忘れて、僕を見殺しにするの?それなら、ここを出ていかないと」と伝えます。
ボヘミアンがママに訴え続けた言葉は、届いたのか。
どうだっていいことだ。
僕にはどうだっていいことなんだよ。
どうせ、風は吹くんだから。
と、孤独な結末を迎えます。
この曲でよく言われるのは、殺された男は“女性と結婚した、異性愛者なフレディ”で、主人公ボヘミアン(型にはまらない者)は“同性愛者としてのフレディ”というもの。フレディの性的志向が暗に告白されている、と言われています。
しかも、歌詞に照らし合わせると“同性愛者のフレディ”は人生がはじまった途端(性的志向を自認した直後)に、罪を犯して裁かれようとしています。同性愛は、宗教的にはそれだけで悪。存在した瞬間から、裁かれる対象になってしまうんですよね。
好きになるだけで罪ってキツイな、と思うんです。それも、人間だけでなく神からも罪だって言われたら、どこにも居場所がなくなりますよね。救いの場所すら、受け入れてくれないんだから。(無宗教だから、想像でしかわからないけど)
ただ、曲の解釈は聴き手のモノということで、フレディはそこにどんな想いを込めたのか、語っていないんですよね。謎のまま、名曲として残っていくのでしょう。謎だから名曲なのかな?
3.拭えない孤独はどこから来るの?
映画の中のフレディは、成功を収めるにつれて自身の内面的な部分(セクシャリティ)とバランスが取れなくなっていくような印象でした。
Queenが成功するまでの間はあらゆることで満たされない部分が多くて、一つ一つその穴を塞いでいけばよかった。
空港で荷積みの仕事をするザンジバル出身のインド人で、出っ歯。ゾロアスター教徒の家庭で、厳格な父のもと育ちます。
ちょっと、特異な環境ですよね。周囲と違いを感じざるを得ない瞬間は、必ずあったと思います。映画では脚色されているはずなので、どこまでを事実を受け止めるか判断に迷うのですが、映画の中のフレディは「パキ(パキスタン野郎)」とからかわれることがあったり、歯のことを馬鹿にされたりしていました。
これって一個一個は小さくても、漠然とした不満と孤独感は溜まっていくと思うんです。だから、解消したくなる。
フレディは、そうした多くの明るくない感情による穴をQueenの成功や自身の才能と結果で埋めていったんだと思います。認められ、称賛され、数字も出れば、承認欲求は満たされていくでしょう。でも、愛されたいという気持ちは、それでは満たされないんですよね。
フレディは、上り調子のなかで女性と結婚しました。だから最初は、恋愛感情が満たされなくても他が満たされていくから大丈夫だったのだと思います。でも、本当に上り詰めて満たされない部分が浮き彫りになってしまった。
愛情がほしいという思いが満たされなくて、拭えないほど孤独が染みついてしまったんだと思います。
4.孤独な芸術家と名曲たち
そんなふうに映画のなかではフレディは孤独を深めていくんですが、1で書いたように各シーンでQueenの名曲が生きてきます。
「ボヘミアン・ラプソディ」はもちろん、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」や「伝説のチャンピオン」も、フレディが歌うからより意味が深くなるんだと思います。彼の寂しさや満たされない思いを知った上で歌詞を聴くと、本当にすごくよかったです。
もちろん、ブライアン・メイが作詞作曲している曲もいいんですがね。
5.ただ一点の疑問
これば余談ですが、映画の中でフレディはライブ・エイド(‘85)という難民救済の募金を集めるフェスの前に、エイズであると告知を受けています。ただ、事実はその2年後である1987年に告知を受けているはずなんですよね。
ストーリー的に山が必要なのはわかるのですが、ここが少し嫌でした。
フレディはエイズの告知を受けてから、彼の最後の恋人ジム・ハットンに会いに行くような描き方になっています。けれど、本当は告知はジムと付き合っている途中にあった。しかも、事実ではジムもHIVにかかっていて、その感染源はフレディである可能性がほぼなんですよね。
映画でフレディがジムにHIVを告白している描写はないですが、時系列的にはちょっと事実とおかしなことになる。暗に事実が変わってしまっているんです。
映画だから、きれいに締まるストーリーが必要なんですが、それでも無視しちゃいけないと思うんだよなー……と、思ってしまいます。
器用貧乏が「適性・適職」を無視して転職した、結末。
適職ってあるよ。~器用貧乏が適性を無視して転職した結末~
こんにちは、ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。実は、ブログを更新できていない間に、東京への転居&転職をして1年が経ちました。
いろいろと思うところがあって、地方の小さな会社の正社員から東証一部上場企業の契約社員へ転職をしたのですが、実際のところはどうだったのか。あくまで私の場合としてですが、わかったことやメリット・デメリットを複数の記事にわけて書いていこうと思います。バリキャリや意識高い系ではない人間の「仕事」について、一例として参考になったら嬉しいです。
そして、この記事はその第一弾。「適職」について書いていきます。
「適職」なんて、たいしたことないと思っていた。
「適職」について気になることって、結構ありますよね。特に、就活や転職の際には、どんなことが合うのかな~?と思って、転職サイトにある診断めいたものを受けてみたりして。その結果に憧れの職業が入っていれば、ちょっと嬉しくなったりして。
そして結局、
なんて思って、考えるのはおしまい。特に、
なんて思って、体力的にも精神的にも負担の少ない事務系の仕事を探してみたり。
私も事務系の仕事は誰でもできると思っていました。というのも、だいたいのことは人並み以上にできてきたので、
と思っていたんです。バカにしてますね、くそやろーですね。
適職診断は好きで、ちょこちょこ受けていたんです。だいたい「適職」判定されるのは、科学者、建築家、小説家、アーティスト、コピーライターなどなど…。社会不適合者なニオイがする…。と思いつつ、深く受け止めていなかったんです。
「適職」ではない、注意力が必要な事務に挑戦。
転職で選んだ職種は、文章の誤脱などをチェックする注意力が必要な事務職でした。ざっくり言うと、校閲とか校正のような仕事です。
だから、日々やることは複数の原稿を読んで、直すところは直す。確認するところは確認する。その繰り返しでした。注意力や日本語の知識はいるけれど、自分で工夫をする範囲は狭いので、正直アタマはあまり使わない仕事です。
アタマは使わないから、頭の良し悪しは関係なくて。誰でもできるような、いつでも替えがきくような仕事でした。
けれど、これがとても頑張らないとできないんです。
ミスを防ぐために、ビックリするほど注意力と時間が必要なんです。脳みそはさほど使っていないはずなのに、家に帰るころにはグッタリ。今まで感じたことがないほど、ストレスも溜まっていきました。
体力や思考力に負担はかからないけれど、ココロに対する負荷が大きい。
けれど、同僚は苦もなくコツコツと仕事を進めていく。
同じ仕事をしているのに必要とするエネルギーが多い点では、私はあきらかに“仕事ができない人”でした。ミスこそほとんどしなかったけれど、エネルギーのコスパが悪かったんです。
そんな事実が、驚愕でした。なんでも人並み以上にできると思っていたんですから、そりゃ驚きますよね。イヤな奴ですね。
正直、2ヶ月が限界でした。
そんなこともあり、配属を変更してもらったんです。
「適性ゼロ」からの脱却
その後、当初の事務職よりも少しだけ裁量のある業務へ、一時的に変わることになりました。とはいえ、正社員の業務を事務的にサポートする立場になるため、工夫の余地はほぼゼロ。
「言われたことをする」「決まったことをする」という程度が、ガチガチからカチカチに変わったくらいの変化でした。
ただ、たったそれくらいの裁量アップでも、とても気持ち的に楽になったんです。
ここではじめて、私は「自由に考えられる・工夫できる部分が大きい方が向いている」とわかったんです。私の適性のひとつは「裁量の大きな仕事」だったんです。
それまで、「言われたことをそのままするのが苦手」という意識はありました。でも、言われたことをそのままするって、行動としては難易度が高くないじゃないですか? だから、工夫することに比べたら苦手、というくらいの気持ちだったんです。でも、実際は“苦手”を通り越して“できない”のレベルでした。
現在、アシスタント業務でもっとも裁量の大きな職種へ
転職後、1年間で2回の配属チェンジを経て、アシスタント業務のなかでも一番裁量の大きな職種にいます。
ざっくりとした依頼を受けて、私がイチから考えて文章を作成する、というもの。
そうすると、いろんなことに配慮しながら、考えながら、工夫をしながら仕事をできます。
この感覚が、とてもラクで。
考えられる環境にうつれて、せき止められていたエネルギーが一気に解放されたような感じがありました。
それまでの業務では、1メートル四方の檻に押し込められているような感覚でした。それが、空も、原っぱもある場所に出してもらえたみたいで。まだ柵はあるけれど、駆けまわったり、飛び回ったりできるようになりました。
また、もともと持っていた「考える」というチカラを発揮できるので、通常の業務外で組織に貢献するようにもなって。
帰属意識はないから、それが直接やりがいになることはないですが、貢献度が増えるということは学べる場面が増えるということでもあります。だから、将来的に使える能力が増える。アピールできることが増える。
結果的に、環境が変わっても強みといえるチカラを磨けています。
自分の適性にあった場所に身をおけたからこそ、伸ばしやすい長所を伸ばせました。
適性を活かせることは大切
この1年間で学んだ大きなことは、「適性」を活かせる職業に就くことは大切だということ。
さらに、業務の難易度が低いからって誰もが楽々できる仕事なんて、ないってこと。
「苦痛に感じない」ということは、その仕事が適しているからだとわかりました。単純な仕事のはずなのに、入社時のチェック業務が苦痛で仕方がなかった。ココロのエネルギーもたくさんつかった。それよりも難易度が高いはずなのに、考えることは苦痛を感じないで、ラクラクとできる。
「好き・嫌い」とか、「簡単・難しい」とか、適職はそんな話ではないです。
自分がどんな環境で能力を発揮できるのか、これまでの経験をしっかりと振り返って仕事を決めていくことが大切。
ここをおろそかにすると、強みだったはずのチカラを押し殺して枯らしてしまったり、エネルギーの浪費ばかりで得るものがなくなってしまったり。
今まで「できない」という感覚を持ったことのない器用貧乏さんは、もう一度冷静に自分の特性を振り返ったほうがいいかもしれません。
『The Good Wife(グッド・ワイフ)』:見たことある出演者たちのまとめ
『The Good Wife(グッド・ワイフ)』:見たことある出演者たちをまとめてみた
Amazonプライムビデオのマイブームが一向に去らない、ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。
最近はまっているのが、ドラマ『The Good Wife(グッド・ワイフ)』。シカゴの女性弁護士を主人公にした海外ドラマです。
実は、この作品を見ていると「あれ…?見たことある顔だ…」となることがしばしば。別の作品で見たことがある役者さんが出てくると、モヤモヤして作品がイマイチ楽しめないことってありますよね?
そんなモヤモヤ感を払拭するために、ヤマノが気づいた範囲で出演者が出ている別の作品を紹介していきます。
- イーライ・ゴールド(アラン・カミング)
- ルイス・ケニング(マイケル・J・フォックス)
- カート・マクヴェイ(ゲイリー・コール)
- ケイトリン・ダーシー(アンナ・キャンプ)
- コアな出演者情報
- 『グッド・ワイフ』
イーライ・ゴールド(アラン・カミング)
出演作:『チョコレートドーナツ』(2012)
役名:ルディ
ゲイカップルがダウン症の子どもを保護して3人で暮らしながら、養子として引き取ることを目指す話です。アランの役は、歌手を目指してショーパブで働くゲイのルディ。女装もしていて、内面も女性よりな役どころです。
多くの賞を受賞している名作です。愛情や家族、マイノリティの社会的立場、時代などのさまざまなことを考えさせられます。
余談ですが、アラン自身はバイ・セクシャルで女性と結婚・離婚をしたのち、現在は同性婚をしています。
ルイス・ケニング(マイケル・J・フォックス)
出演作:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ
役名:マーティ・マクフライ
スピルバーグの名作のひとつ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主人公です。『グッド・ワイフ』ではすっかりおじさんですが、すぐに気付くくらい変わっていません。
マイケルは『バック・トゥ・ザ・フューチャーPart3』の公開翌年である91年に、パーキンソン病を発病。そのため、『グッド・ワイフ』では遅発性ジスネキシア(マイケルとは別の病気)を患っている弁護士役をしています。
カート・マクヴェイ(ゲイリー・コール)
出演作:ドラマ『SUITS』シリーズ
役名:キャメロン・デニス
主役の一人であるハーヴィーの検事時代の上司。正義のためには手段を選ばず、犯人と思われる人物を犯人に仕立て上げるためには、証拠の捏造や隠滅も行なう人です。『グッド・ワイフ』ではワイルドな役どころで、だいぶ雰囲気が違います。
ちなみに、『SUITS』の出演者はちょこちょこ単発でゲスト出演しています。(もちろん、役名は違います)気が付いた範囲では、ルイスの妹、ハードマンなどなど…。ハードマンは『グッド・ワイフ』でも弁護士役をしていました。
ケイトリン・ダーシー(アンナ・キャンプ)
出演作:『ピッチ・パーフェクト』シリーズ
役名:オーブリー・ポーセン
映画『ピッチ・パーフェクト』(パート1)で、なんどもゲロッてた部長です。ベラーズに崇高な思いを抱き、「クラシックしかカバーしない」というルールを守っている、頭が固くて融通の利かない役どころでした。映画では、噴水のごとく吐いていた思い切りの良さとのギャップがすごかったです。
余談ですが、アメリカの映画は吐くシーンが多い気がします。しかも、そ吐くことで笑いをとりにきています。ゲロとか、ウンチとか、オナラとか、ゲップとか……下品なものは万国共通で笑いになるんですね。
コアな出演者情報
ナンシー・クロージャー(メイミー・ガマー)
その他情報:母親はメリル・ストリープ
母親の出演作品:『ディア・ハンター』『クレイマー・クレイマー』『プラダを着た悪魔』『マーガレット・サッチャー 鉄の女』『ペンタゴン・ペーパーズ』など多数
メイミーの出演作はわかりませんでしたが、母親が大女優ということで驚きだったので載せます。
メイミー演じるクロージャーは「ミシガン出身の私には……」を口癖して、カマトトぶる弁護士です。特に、コアなセックスがらみの裁判や残忍な殺人事件など、カマトト力を発揮できる案件を担当。陪審員の同情や共感を誘うことが得意です。また、“若いブロンド”ということもあり、裁判長から贔屓されることがしばしばあります。
スローン・バーチフィールド(ミランダ・コスグローヴ)
出演作『ミニオンズ』シリーズ
役名:マーゴ
ティーンから人気な歌手として、1話だけ出演しました。実は彼女は、『ミニオンズ』シリーズのマーゴの声を担当。マーゴは、グルーの養子となった3姉妹の長女です。声の出演なので気づくことはほぼないと思うのですが…ビックリしたので載せておきます。
『グッド・ワイフ』
弁護士ドラマですが、舞台がシカゴということもあり『SUITS』とは違った雰囲気です。『SUITS』はスタイリッシュな感じですが、『グッド・ワイフ』はもっと人間臭いです。『グッド・ワイフ』というタイトルと、アリシアの葛藤との差も魅力の一つだと思います。
シリーズが完結していてAmazonプライムビデオでも視聴できるので、ぜひ観てみてください。
ドライブにオススメの洋楽アルバム10選
ドライブにオススメの洋楽アルバム10選
洋楽を聴きながら車を運転することが好きな、ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。
夏といえば、ドライブ。スカッと晴れた日に海岸線を車で走るのは、気持ちがいいものです。そんなときに、気分のあがる音楽があると最高ですよね。
そこで、ヤマノの独断と偏見でドライブにオススメの洋楽アルバムを10つ紹介していきます。
1.「Cloud Nine/Kygo」(2016)
トロピカル・ハウスの火付け役。イケメンでも話題となったDJのデビューアルバムです。
2.「The Divine Feminine/Mac Miller」(2016)
アリアナ・グランデとの破局が話題になった、ユダヤ系ラッパーです。シングルカットした「Dang!」はfeat. Anderson Paak(アンダーソン・パーク)という最高の組合せです。
3.「Malibu/Anderson Paak」(2016)
現在もさまざまなアーティストの楽曲に参加しているアンダーソン・パーク。ケンドリック・ラマーがプロデュースした映画「ブラックパンサー」のサントラにも参加をしていました。
4.「Blonde/Frank Ocean」(2016)
Chance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)にも影響を与えているフランク・オーシャン。待望の新アルバムが突然リリースされたことで、話題をさらった一枚です。
5.「Coloring Book/Chance The Rapper」(2016)
このアルバムで、グラミーの最終週新人賞など3部門を受賞しました。実はデジタルのみの販売で、CDでの発売はしていません。
6.「Hidden Figures: The Album/Pharrell Williams, Janelle Monáe…etc」(2016)
映画「ドリーム」のサントラです。ブラック・ミュージック好きは必聴の一枚。このアルバムも、ラジオでたくさん流れていました。
ちなみに、Amazonから映画「ドリーム」のDVD(2枚組などでなく、純粋にDVDのみ)が7月に発売されます。
「特典はいらないんだよな...」
と思って購入を躊躇していた人にオススメです。
7.「The Life Of Pablo/Kanye West」(2016)
あらゆる言動が5歳児といわれる、カニエ・ウエスト。しかし、音楽に関しては天才です。ゴスペル要素満載のアルバムは、チャンス・ザ・ラッパーの「Coloring Book」の1曲目(feat.カニエ)に通じるものがあります。
8.「Funk Wav Bounces Vol.1/Calvin Harris」(2017)
2017年の夏は、このアルバムのためにあったといっても過言ではありません。夏の間は、ラジオからこのアルバムの曲が流れてこない日はありませんでした。
9.「American Teen/Khalid」(2017)
カリードのデビューアルバム。若干20歳の若手R&Bシンガーです。これからの活躍にも期待が高まります。
10.「Grateful/DJ Khaled」(2017)
ビヨンセ、Jay-Z、リアーナ、Nas、アリシア・キーズ、チャンス・ザ・ラッパーなどなど…。参加アーティストが贅沢すぎるアルバム。DJキャレドの交友関係を全盛したようなアルバムです。
紹介したほとんどが2016年のアルバムでしたね。2016年は、他にもブルーノ・マーズの「24K Magic」やビヨンセの「Lemonade」など、名アルバムが多くリリースされた年です。
また、シングル曲ではジャスティン・ティンバーレイクの「CAN’T STOP THE FEELING!」がオススメです。
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万引き家族|偽家族で手に入れたのは、家族の役割。
万引き家族|偽家族で手に入れたのは、家族の役割。
久しぶりに映画館へ行ってきた、ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。
映画「万引き家族」、なにかと話題ですよね。カンヌ映画祭では最高賞を受賞し、一般上映後は2週連続1位を獲得するなど評価も上々です。
実際に、魅力がたっぷりと詰まった映画でした。樹木希林、安藤サクラ、松岡茉優のすばらしい演技や家族のカタチの問い方など、あげればキリがありません。
ただ、一番気になったのは、それぞれの過去とのつながり。この映画は、満たされなかった本当の家族への思いが、だんだんと救われていく物語でもありました。
※以下、ネタバレを含みます。
あらすじ
先にあらすじを書くと、このような内容です。
東京にあるボロボロの平屋に住む、5人の家族の柴田家。祖母の初枝(樹木希林)、父の治(リリー・フランキー)、母の信代(安藤サクラ)、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)の4人は、祖母の年金、母のクリーニング工場での稼ぎ、父の日雇いでの稼ぎ、そして万引きで生計を立てている。
そして、雪の降りそうな寒い夜。治と祥太は万引きの帰り道で、団地の玄関先にしゃがみ込む少女(ゆり)の存在に気が付く。治と祥太は、これまでもたびたび彼女を見かけていた。そして、さすがに寒い夜では死んでしまうと考え、家に連れ帰ることに。
ゆりを返そうと、治と信代が団地の前まで行くけれど、聞こえてきたのは両親の怒鳴り声と「痛い!」と叫ぶゆりの母の声。暴力を振るうゆりの父に母が「産みたくって産んだわけじゃない!」というのを聞き、信代はゆりを返さないことを決める。
ゆりを新しい家族に迎えることでそれぞれの心に変化が生まれ、家族としての絆が一層深まったところで、ある事件が。
家族がバラバラになるなかで、それぞれの秘密が解き明かされていく…。
ゆりが生み出した、“家族”への思いを救う時間
ゆりは虐待をされている5歳の少女。虐待は酷いもので、腕にはアイロンを押し当てられた跡もあります。そんな彼女の存在が、柴田家の人々の過去を救っていきます。
信代の場合
「産みたくなかった」という言葉を聞いて、ゆりを連れ帰った信代。祥太を気づかうゆりを見て、信代は「『産みたくなかった』なんて言われたら、あんな風(優しく)には育たないよ」と言います。また、腕にはゆりと同じようにアイロンを押し当てられた影どの跡が。
信代自身も、母親に虐待され存在を否定されてきた過去があるのです。そして、自分の中に優しさを見つけられないままでいる。
そんな信代は、ゆりに母親として接して愛情をかけることで、“母の愛”を求めていた子どもの頃の自分も癒していきます。ゆりに“愛”について教える場面は、素敵なシーンのひとつです。
亜紀の場合
信代の妹である亜紀の正体は、初枝から夫を奪った女性の孫。亜紀が育った家庭は、両親と妹の4人家族です。東京に二階建ての一軒家を建てて暮らしていることから、少しゆとりのある生活をしているようです。
亜紀は、表向きにはオーストラリアに留学していることになっています。しかし、実際は初枝の家に住み、JK見学店という風俗店でお金を稼いでいます。その風俗店での源氏名は「さやか」。高校2年生になる亜紀の妹の名前です。
亜紀は“妹を可愛がる両親”と“可愛がられ慣れている妹”にわだかまりを感じていました。愛情は比較できないものだけど、やはり差を感じてしまうと満たされない渇きを感じてしまうもの。
ゆりが来る前は、亜紀は初枝のやさしさと風俗の指名で満たされない気持ちを癒していました。しかし、ゆりが来て新しい妹ができます。
最初は「犯罪だよ。返してきなよ」とムスッとした顔をしていた亜紀ですが、だんだんとゆりを可愛がるようになります。髪をとかしてあげたり、風俗店の常連“4番さん”にゆりのことを楽しそうに話したり。本当の妹とは築けなかった関係を、ゆりとの間に築いていきます。
この変化があったから、亜紀と4番さんの関係も変化したのでしょう。亜紀はゆりという妹ができて愛情をかけることを知ったから、愛されることも知ることができました。
祥太の場合
祥太は本当の家族を知りません。物心がつく前に、信代と治に拾われたのです。場所はパチンコ店の駐車場。治が車上荒らしをしていている最中でした。おそらく、車内に取り残され「このままでは熱中症で死んでしまう」というところを救われたのでしょう。
祥太の年齢は11歳前後ですから、治たちとは10年ほど一緒にいることになります。しかし、祥太は治と信代を「お父さん」「お母さん」とは呼んでいませんでした。
それが、ゆりが来てから治を「とうちゃん」と呼ぶようになります。
祥太はゆりが来て、兄になりました。「ゆりはお前の妹だよな」と、治に言われたことがキッカケです。
でも、それ以上に大きいのは祥太がゆりを“守る相手”と認識したことです。治の言葉以上に、駄菓子屋のおじいさんに言われた「妹には(万引き)させるなよ」という言葉が大きかったのでしょう。
こうして祥太は“妹を守る”こと知りました。その中で、今まで知らなかった家族を知っていきます。
バラバラになった先にあったもの
初枝が亡くなった後も、死体を埋めて年金を不正受給していた家族。彼らは、ゆりを守るために祥太がわざと万引きで捕まったことで終わりを迎えます。
祥太は児童養護施設へ、ゆりは家族のもとへ行くことになります。信代は死体遺棄で5年間の懲役。治は南千住で一人暮らしをはじめます。亜紀は…わかりません。ただ、バラバラになった後でただ一人初枝の家を訪れました。
本物の家族よりも濃い時間を過ごした5人。全員が前向き歩み始めたわけではなさそうですが、初枝の家で過ごした時間は心の支えになるはずです。
少なくとも、ゆりは信代に愛されたことが心の支えになる。
「愛してたらね、殴ったりしないの。こうするの」と、信代に抱きしめられて愛を教わったことは、ゆりがまっすぐに育つ支えになるはずです。
「万引き家族」はゆりが柴田家の人々の過去を救い、柴田家がゆりの未来を救う物語でした。
独断と偏見による、おすすめ邦楽アーティスト5選
独断と偏見による、おすすめ邦楽アーティスト5選
実は偏った範囲で邦楽も聴いている、ヤマノカホ(@kaho_yamano)です。
J-POPとか邦楽ロックとか、好みじゃないんだよね...
邦楽で聴くのは星野源くらいかな。
若者向けの音楽ばかりで、大人になってからは聴かなくなったな。
そんな方にも聴いてみていただきたいアーティストを、好みが偏った感じで紹介します。
KIRINJI
2018年6月13日に新アルバム「愛をあるだけ、すべて」をリリースしたキリンジ。コトリンゴさん脱退のニュースが2017年の秋にありましたが、キリンジらしい魅力は健在です。
やはり、堀込高樹そのものがキリンジなんですね。※元々キリンジは堀込高樹が弟の泰行を誘ってスタートしたデュオでした。現在は泰行が脱退して5人体制で活動しています。
2013年以降の音楽も魅力的なので、今回は2016年アルバム「ネオ」と2018年アルバム「愛をあるだけ、すべて」のダイジェストを紹介。
▼KIRINJI「ネオ」(2016)
▼KIRINJI「愛をあるだけ、すべて」(2018)
また、各アルバム曲でのイチオシはこの2曲です・
▽ネンネコ(「ネオ」収録曲)
▽After the Party(「愛をあるだけ、すべて」収録曲)
レキシ
▼SHIKIBU
ドラマ「99.9」を観たことはありますか。嵐の松潤が主演していたドラマです。そのなかで、松潤行きつけの居酒屋が出てくるのですが、そのアフロ店主がレキシです。
レキシは池田貴史によるソロユニット。とはいえ、多くのアーティストをゲストに迎えているので、ソロの楽曲はないような気がします。(たしかではありません)
椎名林檎、いとうせいこう、ライムスター、チャットモンチー、秦基博、松たか子、キュウソネコカミなどなど…
幅広いジャンルのアーティストとコラボしています。そして、ゲストは“レキシネーム”で楽曲参加をしているので、パッと見だれが参加している曲なのかわかりません。
▼各ゲストのレキシネーム(例)
・椎名林檎→Deyonna
・いとうせいこう→足軽先生
・上原ひとみ→オシャレキシ
・Rhymester(Mummy-D)→MC母上
・キュウソネコカミ→ネコカミノカマタリ
・八嶋智人→劇団シキブ
・チャットモンチー→阿波の踊り子
・秦基博→旗本ひろし
・松たか子→森の石松さん
どの楽曲も音楽性が高いのに、もの凄くふざけています。才能のムダづかいも、レキシの域までいくと天才だとしか思えません。
ちなみに、レキシが多くのアーティストとコラボできている理由が、その才能のムダづかい。どのアーティストも、「レキシの名前を借りて曲に参加すれば、何も気にせずふざけられる…!」と、普段できない“本気でふざけて、本気で音楽を楽しむ”をしているんです。
音楽性としては、しっかりとファンクで超オシャレなので音も歌詞も楽しめますよ。
▼きらきら武士
▼年貢 for you
▼最後の将軍
▽レキシの最新アルバム(2018.6現在)
tofubeats
音楽プロデューサーのtofubeats。学生時代からブックオフで昔のCDを買い漁っていたため、90年生まれにして90年代以前の楽曲の影響が多く感じられます。特に、昔のアイドル曲や小室のにおいがそこはかとなくします。
そこに、HIP-HOPの要素もあったりとバラエティ豊かな楽曲ばかり。聴いていてとても楽しいです。なかには、打ち込みで作ったインストゥルメンタルも多数あります。
15年ごろの星野源のオールナイトニッポンでは、アルバム「POSITIVE」に収録されている『Too Many Girls feat. KREVA』を今年のイチオシとして紹介されていました。
▼Too Many Girls feat. KREVA
▼POSITIVE feat. Dream Ami
▼水星
▼BABY
▽tofubeatsの最新アルバム(2018.6現在)
SALU
チルアウトにぴったりな雰囲気をもつ曲をたくさん発表しているラッパーです。HIP-HOPやラッパーと聞くとゴリゴリな感じをイメージする人もいると思いますが、全然ちがいます。食わず嫌いをしないで聴いてほしいです。
AAAのメンバーでもあるSKY-HI(日高光啓)とコラボアルバム「Say Hello to My Minions」も発売しています。SALUのソロアルバムとは曲調などが変わっているので、そちらも面白いですよ。
▼WALK THIS WAY
▼夜に失くす(feat.ゆくふわギャング)
▼Tomorrowland(Music by tofubeats)
▽SALUの最新アルバム(2018.6現在)
▽SALU×SKY-HIのアルバム「Say Hello to My Minions」
SIRUP
最近、Spotifyの「Midnight Chill」というプレイリストで知りました。SIRUPでシラップと読みます。以前はKYOtaroという名義で活動していたようです。
4年前に東京に上京して、2017年下旬に1stEPを発売したばかりのようです。楽曲のルーツはR&B、ソウル、HIP-HOPなどのブラックミュージックだそう。
「Midnight Chill」で見つけただけあり、落ち着きのあるオシャレなテイストでチルアウトにぴったり。ゆったりした時間を過ごすことができます。
楽曲もブラックミュージックがベースにあるということで、韻を踏んだフレーズもたくさん。しかし、鬱陶しくなく耳なじみが良いです。
▼Synapse
▼LOOP
▽SIRUPの1stEP
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彼がいなくなったから、新しい下着を買いました。
彼がいなくなったから、新しい下着を買いました。
少しずつ自分の考えや思いも書こうかな、と思っているヤマノカホ(@kaho_yamano | Twitter)です。
そこで、今回は私の失恋についての話。
一回目からハッピーでない話題でなんだか恐縮ですが、数年続いた実らない恋が終わって約一年が経ちました。
成就させる気もない恋でしたから、失恋…というか別れのときを迎えても数えられる程度にしか、涙は流しませんでした。(わたしと彼の名誉のために書きますが、お付き合いも過ちもありませんでした。)
ただ仕事からの帰り道は、ひたすらに福山雅治の「Squall」と「最愛」を聴きながら、歌いながら、車を走らせました。2曲とも、わざわざiTunesで買って。福山ロスの時だって買わなかったのに…。
まさか、わたしにとって“恋が終わったときに聴きたい曲”が「Squall」と「最愛」だったなんて、そのとき初めて知りました。
そして、ひとつの恋を終えたわたしが買った物が、あと2つ。
1つ目は、新しい下着。それまで買わなかったような、少し色気のあるものを。
別に、Tバックや面積の小さいブラを買ったわけではありません。それまで、水色やピンク、黄色といったかわいい系の下着が多かったんです。不毛な恋をしていたので、色気なんていらなかったんです。
でも、心機一転したいなって。
カップの色がベージュで、その表面をネイビーのレースが繊細に覆っているものです。軽やかなレースは透けていて、ネイビー越しにベージュが見えるんです。だから、遠目からみると胸元にレースしか身にまとっていないように見える。
実際に身につけてみると、黒よりもネイビーの方が肌なじみがよくて、よりセクシーになるんです。
それ以来、私のなかでは下着はネイビーのレースが鉄板になっています。
2つ目は、カラーリップ。リップカラーではなく、カラーリップです。
色付きのリップクリームですね。それまで、仕事中は無色のリップクリームしか塗っていませんでした。
でも、可愛くなりたいなって。
不思議ですよね。恋が終わったから可愛くなりたい、だなんて。
口紅ではなくリップクリームを選んだ理由は、きちんと感がほどよく無いから。
前の職場では、子どもと関わることが多かったんです。だから、“親近感”は大切な商売道具でした。一番身近なお姉さんでいることが必要だったんです。だから、リップクリーム。
でも、色付きリップでも塗るだけで全然ちがいますね。
これも、今では手放せない相棒です。ニベアが一番しっくりきます。
わたしはきっとイエベなので、ローズ系以外を使っています。ローズ系では、一回失敗しました。具体的には、ニベアのオーチャードローズ。期間限定カラーに釣られたんですが、わたしには似合わなかったです。
失恋すると、変わることで心を強くしようとするのでしょうか。心の新陳代謝みたいな。古さを捨てて、新しく入れ替えるように。
きっと、失恋に限らず、それぞれの人の心を救ってくれるものってあるのでしょう。それも、日常の習慣から手を伸ばしたら届く距離にある、ちょっとだけ身近じゃないものとして。
人間関係でも、同じですね。“いつも一緒にいたい人”と“いざという時に近くにいてほしい人”は、往々にしてちがいます。
私も、だれか一人くらいの“いざという時に近くにいてほしい人”になりたいな。
恋が終わってそう思うのだから、なんだか皮肉ですね(笑)